Let's TRY ビギナーズ!実録版 MSV編『補習編』

MG誌08’8月号(No.285)
第24回 再び戦場へ(キットレビュー編)
FAガンダム箱
さて、新章突入となりましたこのコーナー! 今度の題材は『1/144ガンダムフルアーマータイプ』です。キット名はずっとフルアーマーガンダムだと思ってたんですが、違うんですね〜。でも面倒なので、以下このコーナーでは『FA-ガンダム』で統一表記します。今回なんでこのキットを選んだのかと言いますと、ひとつは人気の機体であること。さらにはちょうどタイミング良く再販されたことなんかが、その要因です。ま、一番大きいのは私が作りたかったからなんですが(笑)。

で、このキットは見ての通り、再販品ではなく20年以上前の当時の品です。箱側面のデザインが再販品とは違いますね〜。古いキットでもバリバリ現役! ガンプラのすばらしいところでありますなァ♪

FAガンダム部品
部品状態です。全パーツオリーブグリーンなのが、マスターグレードを見慣れた目には逆に新鮮!? この頃になるとバンダイの金型製造技術もかなり進歩していて、モールドもカッチリしていますし、全体的に組みやすくなっています。とはいえ部品を貼り合わせる際のスリ合わせは必須ですし、関節のガタも大きくてうまく動かすには調整が必要です。こういった作業を『面倒だ』と考える向きもあるんでしょうが、私なんかは、こーゆー作業をしてこそ『プラモを作ってる』という感覚を味わえるので、楽しくってたまりません♪ やっぱり古いプラモはイイぞ♪

MG誌08’9月号(No.286) 第25回 顔は男の命です(頭部編)
MG誌08’10月号(No.287) 第26回 キッチリシャッキリしてみれば(頭部編2)
イキナリですが二回分合併で、改修前後の頭部比較からです。これこそ正に一目瞭然、何をか言わんや、百聞は一見にしかずというヤツです(笑)! 詳しい修正法は本誌を参照してもらうとして、細かい調整の積み重ねで、古いキットもココまで持ってくることができるんですね〜♪ モールドの彫り込みで、立体感が格段に増しているのが分かるでしょうか?

MG誌08’11月号(No.289)
第27回 四十肩にはちと早い(胸部編)
胸のダクトの再現には真鍮メッシュを使いましたが、メッシュは切断後そのままにしておくと、触っているうちにほつれてしまうことがあります。特に今回のようにメッシュの目に対して斜めに切った場合、角の部分は真鍮線が短いので非常にほつれやすくなっています。

それを防止するためには、ふちの部分にゼリー状瞬間接着剤をサッと塗っておくとよいです。あまりゆるい瞬着を使うと、メッシュの目が埋まってしまうことがあるので注意しましょう。

胸部品の内側にはメッシュやダクトの部品を固定するための枠を、プラ板であらかじめ取り付けておきます。ダクトは塗装後に取り付けるので、接着剤のはみ出しなどのストレスをできるだけ軽減するために、こーいう事前処置は重要です。接着面積を広げて強度を上げる効果もありますしね。

完成後ダクトにさわったとき、部品が外れて胴体内に落ち込んでしまったりしたら、目も当てられませんよ〜(恐)。


MG誌08’12月号(No.289)
第28回 開けてびっくり何が出る!?(ミサイル編)
肩のミサイルベイはちゃんとした設定が存在せず、長年放置されていた部分です。そこで私個人の解釈として『敵を牽制するための小型ミサイル(たまたま急所に当たって撃墜できればラッキー♪)を多数内蔵し、カバーは薄いプラスチック製で、使用時には爆発ボルトでブッ飛ばす』…と設定してみました。開閉するにしても頭部のツノに当たってしまいますし、ミサイルの弾道をふさいでしまって非常に邪魔に思えたので、こうしてみたんですが…どうですかね?

追記/その後大河原邦夫画集『原点継承』において、ミサイルベイのデザインが公開されましたね。なぜか私が物を作ると、オフィシャル側で動きがあることが多いんだよなァ…(泣)。悔しいのでこの部位はこのままで行きます!


MG誌09’1月号(No.290)
第29回 体の要は腰にアリ!(股関節編)
今回はMG誌上で書いた『最近の合金トイによく見られる、股関節を下に引き出す方式』についての解説を少々。参考例として手近にあった、超合金魂の『イデオン』と『ゴッドマーズ』の『ガイヤー』両氏に登場願いました。

昔のアニメロボの場合、腰回りがひと塊のパンツ型に処理された物が多く、いわゆるスカートの分割可動が定着したのは『ボトムズ』や『Zガンダム』のあたりからです。パンツ型の腰の場合、当然足の可動範囲に大きな制限があり、ここをどう処理するかがモデラーの悩みのタネでした。分割可動するようにアレンジするのもひとつの方法ではありますが、イメージを損なってしまうことが多く、敬遠する向きも多いようです。そこで考え出されたのが、この股関節引き出し方式! 正にコロンブスの卵的な発想で、股関節軸の位置を下に下げることで、足が前に上がるスペースを確保しようという物です。見た目が全く損なわれないわけではありませんが、《可動範囲》と《見た目》を天秤にかけた場合、かなりいいバランスでまとまっているギミックだと思います。

私のFAガンダムの場合、股関節を引き出す可動軸が前側についているという違いがありますが、得られる結果は同じ物です。MSVなどの古いデザインのMSを作る際には有効な手段だと思うので、みなさんもマネしてみてはいかが?


MG誌09’2月号(No.291) 第30回 切って分かれた上と下(胴体編)
MG誌09’3月号(No.292) 第31回 キュッとスラリと引き締めて(大腿部編)
MG誌09’4月号(No.293) 第32回 大地を掴んで立て!(足首編)
どうも最近は追加すべき事項がないのが困りモノ(手抜きじゃないよ!)。MG誌を読んでいて、もし疑問に思うことがあったらQ&Aの方に書き込んで下さいね〜♪

MG誌09’5月号(No.294)
第33回 グーチョキパーで分かれ!(手首編)
今回は手首一刀彫の過程を細かく見てみます。白いレジンだと形の把握がしづらいので、グレーのレジンを使用ました。こうやって見るとなんかスゴイ名人芸に見えるかもしれませんが、実際にやってみるとそうでもありません。もちろん慣れやコツは必要ですが、何度かやっていくうちに確実にうまくなれると思います。それでも左右の手首を対称に削り出すのはなかなかしんどいんですが、左右同時進行で互いを付き合わせながら作業するとやりやすいと思います。もし削りすぎた場合は、その箇所を平らに削ってからレジンの小片を瞬着で接着し、修正するといいでしょう。

MG誌09’6月号(No.295)
第34回 膝撃ち合うも他生の縁(ミサイル編)
肩のミサイルベイと同様にFA-ガンダム七不思議のひとつだったのが、この下支点開閉式ミサイルベイです。

製作の流れで言うと脚部パートのひとつとして、5月号に入るべき部分だったんですが、例の画集がちょうどこのタイミングで発売されることが分かったので、一回手首の工作を入れて脚部偏を休み、発表されたデザインを確認してからの工作再開となりました。

結局画集のデザインは再現せず、私独自のデザインで押し通したワケですが、ここは好みの分かれるところでしょうね。


MG誌09’7月号(No.296)
第35回 肩肘張らずにプラ板貼って(肘関節編)
今回作った肘関節はこんな構造になっているワケです。

図で見るとなかなか気持ちよく収まっているように見えますが、実際はさにあらず。どうにもうまく入ってくれず、補助関節側のポリパーツを削ったり、腕部品も裏側を限界まで削り込んだりして、なんとかスペースを確保。ギリギリ収めることができました。

うーん、うまく行かなかったら企画倒れに終わるところだった…(汗)。


MG誌09’8月号(No.297)
第36回 手足が二本で手間も二倍(肩・手首編)
今回は小ネタです。

ネットで拾ったネタの受け売りで申し訳ないんですが、こーゆー6.35mm六角軸ドリルを回すピンバイスとして、先端付け替え式精密ドライバーのグリップを使うことができるんですね。ちょうどこの精密ドライバーの先端交換部分が、ドリルと同じサイズなんですよ♪

ドリルもグリップも100円ショップで入手することができて、非常に安価にそろえることができるので、はっきり言ってオススメです! 近所のお店で探してみよう!!


MG誌09’9月号(No.298)
第37回 まるくまるくまんまるく(キャノン砲編)
プラ用接着剤で接着した合わせ目をヤスリで削ると、スキ間部分に削りカスがたまることがあります(画像の白っぽくなっている部分)。このカスは取り除いておかないと、このあとのパテ埋めがうまくいかないワケなんですが…。

このカスを逆手に取ってしまう方法があります。流し込み式のプラ用接着剤で表面をなでてやり、くっつけてしまうんですね〜♪ パテ埋めの手間もはぶけ、うまく接着できていなかった部分の補強にもなるので、オススメの作業です。


MG誌09’10月号(No.299) 第38回 男の武器を背中にしょって(武器編)
MG誌09’11月号(No.300) 第39回 技は微にいり細に入り(細部編)
この二回は特に補足すべき内容がありません。チャオ!

MG誌09’12月号(No.301)
第40回 細工は流々表面仕上げを御覧じろ(仕上げ編)
上の画像はサーフェイサーを塗布する直前の状態です。見て分かるように、プラペーパーで再現するような段差の低い凸モールドは、この段階では再現していません。一旦全身にサフを吹いて磨いてから貼り付けた方が、表面仕上げの邪魔になりにくいからですね。

MG誌10’1月号(No.302)
第41回 みんな、作れ!(塗装編)
ガンダムマーカーにしろエナメル塗料にしろ、スミ入れをしたあとは拭き取り作業をするワケですが、私が行なっているグラデーション塗装(サフを下地にして塗料の重ね具合で陰影を付けていく技法)はこの拭き取り作業が弱点になっています。つまりグラデーションの明るい部分は、表面に塗料が薄く乗っているだけなので、拭き取っているとハゲてきてしまうことがあるんですね(泣)。実は仕上げの汚し塗装には、このハゲをゴマ化す意味もあったりして(苦笑)。

これを防ぐためには、基本塗装後すぐにツヤ有りクリアーでコートしてしまうことをオススメします。その後、スミ入れ→デカールと進めば大丈夫♪

というワケで完成です! 皆さんお疲れさまでした〜♪ しかしやはりMSVは、リアスタイルがカッコイイですね! 惚れ直しました♪

カラーリングはノーマルな緑の物と説明書にあるグレーを基調とした物、さらに狂四郎のブルーカラー(ストロングガンダム(笑))のどれにするか迷ったんですが、やはりオーソドックスに緑に決定! やっぱりこれが一番カッコイイです♪ デカールはなるべくキットのものを使用しましたが、古い物だったせいかガチガチに硬く、マークソフターを使ってなんとか貼ることができました(特にロケット砲のストライプ)。デカールのパターンもなるべく設定画のものを再現していますが、右半身の設定画はないのでその辺りは空想です。

…というワケで、今回の連載もこれで終わりです。お付き合い下さったみなさん、どうもありがとうございました! だがまだまだ戦いは終わらない! 押し入れの積みプラをすべて解消するその日までッ!!

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