1/8 アル(普段着) 製作編
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製作開始!…っていきなりここまで出来てます。すんません、写真撮ってませんでした(笑)。
一応解説すると、材質はウェーブの軽量エポキシパテ。手足の芯には過去の複製時に出たレジンのランナーを使い、頭部とボディには大きめのレジンブロックが入っています。こうすることで大型フィギュアを作る時の材料費を節約するワケですな。レジンも無駄にならないし、まさにリサイクル♪ ちなみに1/12サイズの小型フィギュアを作る時はミリプットを使っています。ミリプットの方が小さくカッチリした物を作るのに向いてるので…。この二つのパテ、箱が似ているので混同しがちですが、性質は全く違うので注意!! んで芯を瞬着で組み立ててガンガンパテ盛りし、とりあえず形にしたのがこの状態。最初はあまり細かく考えずさっさと形を出してしまう事が大切。 |
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さらに進んだ所。ポーズが若干変わっているのが分かるかな? まず形を出してしまう事で、ポーズの不自然さはおのずと見えてくるので、後はそれを修正していけばOK。関節から切るだけでなく、スネなどは途中二ヵ所で切断して自然な湾曲になるようにしています。もちろん切らずにすめばそれにこした事ないんですが、凡人の仕事ではそうもいかないので、たゆまぬ努力が必要(笑)。
さらに部品の分割も始めていますな。まず分割線を書き込み、それと垂直にドリルで穴を開けておくと、分割後にズレずに金属線で組み合わせる事ができるんだな。右の写真のおしりの上にある白い点が、足の分割のためにドリルで開けた穴。もちろん後で埋めるノダ。穴は二個一組にするとなおよろしい。 |
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上と同じ状態のアップ。肩にちょこっと付いてるパテは穴を埋めた跡。
こんな風に前髪を別パーツにする場合は、まず最初におでこのラインをしっかり出しておきます(髪を作ってからでは修正はムズかしいので)。そしてハエギワのラインを書き込み、髪を盛り付ける部分を少しえぐっておきます。少しでも髪のパーツに肉厚を付けて強度を上げる作戦ですな(ズレないようにするダボの意味もある)。 そして頭部にグリスを塗りパテを髪の形に盛り付けて硬化を待ちます。このテの前髪はデザイン上、中央部が細くなっていて弱いので、あらかじめ中に細い金属線を埋め込んでおくと補強になってよいです(今回は入れてませんが)。で、硬化後慎重に前髪をはがし、グリスを洗剤で洗い流せば完了! これはフィギュアを作る基本テクなので、必ずマスターするように!! |
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スカートが付いてエッチさ20%増しです(笑)。
分かりにくいですが分割線を少々変更。前の段階では勘違いして足を両股の線で分けていたのを、ぱんつのゴムひもの線(おへその線)で再分割。左足はぱんつと一体にします。頭部の分割のためデザイン上、首にチョーカーを追加。首輪が付いた事でケモノ度10%増し(苦笑)。 WF2003夏で展示したのはこの状態です。ここまで出来ると完成型が見えてきてうれしくなってきますな♪ ムネは谷間を見せたくてこういう分割にしていますが、複製の際の都合で変更される可能性あり(逆テーパーとか)。 |
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バラバラ。だいたい分割はこれで決まりか? あとしっぽやベースが付きます。それとスカートをめくっているナゾのキャラクターも(笑)。 | ||
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時間がたって、ほぼ形出しが終わったところ。
服の襟は最初は服と一体にするつもりだったけど、立体映えを考えて別パーツ化。結果、正解だったかな? ぱんつはどうしようか迷った挙げ句、子供っぽいブカブカした物に決定。体毛のある獣人は少し余裕のある服の方が着やすいのではないかと思ったからなんですが…結果、殺傷力アップか(笑)? あ、そーいや体毛のディティールまだ入れてないなァ。獣人はここがキモなんだけど、やりすぎると気持ち悪くなっちゃうのでムズかしいねェ。 ここまでできると後は細部のディティールと表面処理のみ。写真で見ると結構キレイだけど、実物はガサガサなのでここからが大変なんだな。さァ、がんばろー! |
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ちょっちサービスカットぎみ(笑)。露出は減っているのに、よりえっちになっているのが不思議だねェ。これぞチラリズム?
しっぽの付き方も分かると思うけど、スカートの後ろが男性用下着の前開きと同じ構造になっています。つまりこの種族の男性下着には前にも後ろにも窓があるんだな(まァ、お下品!!)。前後はき間違いがなくて便利だね♪(←そうか?) |
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バラバラしょの2。左足と一体にしたぱんつは再分割。この方がシリコーン型にキレイに収まるので…(もっと早く気付けオレ!)。
私ははめ合わせのダボはしっかり作ります。金属線なしですぐ仮組みができるようにしたいので…。ただし型を痛めやすいので、量産には向きません。 |
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ぢゃぢゃーん!完成!!…ってウソ(笑)。サーフェイサー500を筆塗りしただけさ♪ 体毛のディティールなんかも増えてます。
おや、今まで秘密だった(単に作ってなかっただけ)ナゾのキャラクターが付いてますねー。こやつがくっついた事で、作者の意図が明確になり絵としての完成度が上がった様に思います(いや、マヂで)。コウモリを支えるピンクの線はビニールコートされた針金です。もちろんキットにも付きますよん。ベースは暫定的な物なので気にしない様に。 |
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ナニやら意味ありげな合成写真ですが、単なるスペースの節約(笑)。う〜ん、おヒゲが付いてちょーカワイイですぅ♪(←バカ) ちなみにこのコウモリの名は『ディータ』といいます。Hな吸血鬼の少年で、これはコウモリに変身している姿です。このディータはミリプット製。細かい物がカッチリ作れるからです。
さてここからはず〜っと表面処理という苦行が続きます。フィギュア製作で一番大変な段階ですが、手は抜けません。ガンバろー!! |
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つーワケで、苦行が開けました。おめでとうございます! ようやく原型完成ですッ!! ばんじゃ〜い! 苦節半年(おそすぎ)、ようやくこの日を迎えました。前回よりみがき込まれているのがお分かりでしょうか? まァ、ピカピカなのは仕上げに使ったサーフェイサー1000がツヤありなせいでもありますが。
ちなみに私が仕上げに使うペーパーは400番まで。「もっとみがくべき」という意見もあるでしょうが、これを複製してキット化したのち、またユーザーがサーフェイサーを吹いてみがくワケなので、これ以上キレイにしてもあまり意味がないと思うんですよネ(←単にサボリたいだけ)。 |
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頭部アップ。この期におよんで口の形を少々変更。前のが気に入っていたヒト、ごめんなさい。でも猫口(狼ですが…)になったので、ケモノ度はアップしました。瞳のモールドは入っていないので、ユーザーが好きに描き込んで下さい。それとも入っていた方がイイですか? | ||
ベースはこんなカンジになりました。石畳の歩道のイメージです。少しパターンが小さすぎた気もしますが、こーゆーモノに決まったサイズはないので、ま、イイでしょう(←いいかげん)。木製デコパージュを使っていますが、ちょうどいいサイズの物がなかったので、中央で2cm切り詰める暴挙に出ています。
ハイ、注目ーッ! イヤ、谷間ぢゃなくて(笑)カラータイマーの方。おなじみのガラスビーズ(アクリルかな?)を使用します。もちろんキットに付属するので、好きな色のクリアーカラーで塗ってやって下さい。 |
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バラバラしょの3。パーツ割りは最終的にこうなりました。レジンパーツが14個で、あと針金とガラスビーズが付きます。 | ||
最後なので今まで見せていないアングルをオマケ。ベルトのバックルなんかが見えますか? コウモリのディータくんには前髪や胸の飾り毛が付きました。このディータくんはアルの膝にあるダボに針金を通して固定します。
とゆーワケで伊藤流のフィギュア製作術を解説してきましたが、どうでしたか? 他人が作るのを観てるのってオモロイでしょ? 何かの参考になれば幸いです。また別の作品の解説もしたいと思うので、お楽しみに。でわまた! |
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